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研究テーマ

人の機能の補完・協調・拡張に必要となるインタフェース技術および親和性向上技術の基礎研究を行い、その成果を身体機能支援へ応用しています。身体の機能支援として、直接的な動作・作業支援と、学習・リハビリ支援に取り組んでいます。

歩行操作システム
歩行支援機器の操作インタフェース
両示指に装着した指操作型インタフェースにより歩行支援機器を操作します。指先の位置とロボットの足先の位置を対応し、歩幅・周期・足の高さを任意に操作することが可能です。また、歩行方向(左右)の指示は、手首の回内・回外動作によって操作できます。
電気刺激による歩行感覚フィードバック
電気刺激を用いた擬似体性感覚フィードバックによる歩行感覚提示
電気刺激を用い、歩行時の下半身の状態を麻痺のない部位(例えば上肢)へフィードバックし、擬似的な体性感覚フィードバックを形成します。これにより、下肢の状態を視覚的に確認することが少なくなりスムーズな歩行を再建することを目指しております。
指先力精度
力支援時の指先力精度の向上
支援力を把持物体と装着者に分配する構造により装着者に加わる支援力を低減しつつ、その分配率を一定とすることで支援力全体の大きさを推測しやすくします。これにより、人と同様の把持力精度を実現すると共に、人を上回る把持力を発揮する際も正確は把持力制御が可能となります。
可変剛性
指先可変剛性の効果の評価
人の指の持つコンプライアンスは把持物体の位置誤差や変形を許容して安定に把持することがでるだけでなく、外力に対するエネルギー吸収量も変化させることが可能です。本研究では、剛性(コンプライアンスの逆数)を変化させることが可能な把持デバイスを製作し,指先剛性が物体把持動作に与える影響を定量的に評価しております。指先剛性を人のように変化させることで、持ち替えることなく把持物体のコンプライアンスの調節が可能となり、作業時間が短縮されることを確認しております。
アクティブエアマット
アクティブエアマットによる装着性の向上
3系統の6空気室からなるアクティブエアマットにより前腕支援システムの親和性を向上しております。支援機器の容易な装着や身体への一体化、気室の順次膨張による血行阻害の解消、換気による蒸れの低減などの効果を確認しております。
アクティブカフ
アクティブカフによる装着性の向上
空圧アクチュエータを使用したアクティブカフにより装着型の支援機器の親和性を向上させます。圧縮空気によりアクティブカフは身体に巻き付くように変形し、支援機器の容易な着脱を可能にします。また、アクティブカフの空圧を制御し締め付け力を調整することで、長期間装着に対応できることを目指しています。
前腕支援システム
前腕支援システム
高齢者や障害により筋力の低下した人の日常生活を支援する外骨格型の前腕支援システムを研究開発しています。肘、手首関節の動作や把持動作を支援することが可能です。生体電位を用いた支援力制御により、人の巧みさを損なうことなく自然な力支援を実現しましています。また、指や手が直接把持対象に触れ、把持対象の質感や滑りやすさを感じながら作業することが可能です。
食事システム
食事支援システム
筋ジストロフィーなどの筋疾患によって上肢の筋力が低下した患者さんが、介助者の手を借りずに食事がとれるよう支援するシステムです。患者さんの残存機能を活用するために、動かすことのできる部位を使って操作します。患者さんは症状に合ったユーザインタフェースを選択し,自動制御モードと手動制御モードを使いながら食事を行います.
卓上支援システム
上肢免荷システム
上肢を免荷する機構にて筋力低下者の上肢動作を支援します。容易に肩関節と肘関節を動かすことができ、手関節角度が肘関節に連動することで飲み物も口に運ぶことが可能です。手の回りのサポートフレームがコップなど把持物の姿勢を支えます。
移乗動作支援
移乗介護者支援装置
移乗介護者の膝に掛かる負荷を軽減します。介護者の膝の屈曲時に支援装置が介護者の臀部を押し上げます。また、床からの支持点が膝の屈曲と共に後部に移動することで、後部への転倒も防止します。
移乗動作支援
歩行補助ロボット
歩行訓練者や高齢者の歩行訓練を安全にすすめ、体力増進を行います。歩行時の脚の動きに応じて進路方向の進みやすさを調整します。これにより、転倒の危険性が高まる姿勢を未然に防ぎ、歩行安全性を高めます。(名城大学、国立長寿医療研究センターとの共同研究プロジェクト)
歩行感覚
MRI適合型下肢動作動作シミュレータによる運動・感覚呈示
歩行動作および床反力提示が可能なMRI適合型下肢動作動作シミュレータを研究開発しています。実歩行環境では実現困難な様々な歩行状態を、このシミュレータにより提示を行い、その際に引き起こされる脳活動変化をリアルタイムにfMRIにて計測します。
ラット
ラットの学習促進技術
外部からのラットに運動支援を与えることで、その動作の学習速度が変化することがこれまでの研究により明らかにしてきました。この学習のメカニズム解明やより効果的な動作支援方法を開発し、人の効果的なリハビリテーション手法を提案することを目的として研究を行っております。(産業技術総合研究所 金子秀和 先生と共同研究プロジェクト)
タッピング
動作教示装置による受動運動が及ぼす鍵盤楽器演奏能力向上
動作教示装置は、与えられた楽譜どおりに、対応する指を屈曲させ、自らの指で鍵盤を押し下げる動作を支援します。また、演奏者が正しく演奏している場合には、支援動作と演奏者の動作が同期する為、支援力は発生しなくなります。
人工血管
マイクロ流体チップによる自己組織組み立て
マイクロ流体チップを用いて自己組織的に血管構造を構築する研究を行っています.
線虫制御
マイクロ流体チップ内での線虫の制御
微小なモデル生物として研究に用いられている線虫は,走性(外部刺激(化学,電気,温度など様々) に対する行動)を有しています.マイクロ流体チップ内で,この走性を利用するこで,線虫の運動制御を直接的に制御することが可能です.
GeTプローブ
感熱応答性ゲルプローブ
感熱応答性ゲルを用いることで表面力の影響を低減したマイクロマニピュレーションデバイスに関して研究を行っています.
ナノインジェクション
ナノビーズの線虫へのナノインジェクション
環境制御型電子顕微鏡(E-SEM)内でのナノマニピュレーションシステムを利用して,モデル生物である線虫の内部の細胞を制御するために,ナノビーズをインジェクションするための手法に関して研究を行っています.